2021年5月3日~5日ボーイスカウト隊の隊キャンプの実施報告です。
今回の報告ではボーイスカウト隊が日頃からどのような感染症対策をしているかに視点をおいて報告したいと思います。
福岡県内では先週から新型コロナウイルス感染症の感染が急速に拡大しています。
このような状況下ではあるものの、日本連盟、県連盟の活動ガイドラインを遵守しつつ、ボーイスカウト隊独自で考案した感染拡大防止対策を講じてキャンプを実施しました。
まず、移動手段については前回の春季キャンプと同様、公共交通機関を利用せず貸切バスを利用しました。
車内では手指消毒とマスク着用、会話の自粛等の感染防止対策を徹底しました。
集合場所から解散場所まで2泊3日の期間中に不特定多数との接触は一切ありません。
そしてキャンプ場の貸切利用です。
キャンプ場はボーイスカウト隊だけでの貸切利用で、他の利用者との接触はありません。
また、入浴施設も時間帯での貸切利用でした。
キャンプ期間中は個人テント内以外は常時マスク着用です。ハイキング中などはスカウトの酸欠予防として2メートル以上の間隔をとったパトローリング体形で適時マスクをはずします。
スカウトキャンプにおいてスカウトや指導者間での感染リスクが最も高いシーンは炊事と食事であると考えています。
よって、指導者の食事は指導者各自で食材の調達から炊事、後片付けまで個人で行うこととしています。(指導者の食事の例)↓
水分補給について
通常のスカウトキャンプでは班サイトでお湯を沸かしてお茶をつくり各自水筒に入れますが、安全対策としてコロナ感染対策キャンプではお茶は個人に配給することとしています。
配給されたペットボトルはスカウトが各自で持参した油性マジックペンで本体とフタに名前を書いて他人のペットボトルとの誤飲を防ぎます。
スカウトの炊事は班炊事と個人炊事の2つの方法を使い分けています。
班炊事では、配給する全ての食材をビニールで梱包して配給籠で配給します。班では炊事係を交代で一人決めてビニール手袋を使って炊事をします。
また、料理のつぎわけも決められた炊事係が一括で行います。
男女各トイレには、隊で準備したハンドソープ、ペーパータオル、手指消毒用アルコール、ゴミ袋を設置しました。
スカウトキャンプでの朝の点検では、通常の点検項目に加えて各自で行った検温の結果を確認します。体温計は各自で持参し、検温は1日3回実施します。
宿泊テントは個人テントです。個人テントは出入り口が互い違いになるように設営しスカウト同士の接触を防ぎます。
当番班の交代式も2メートルの間隔を空けて行います。
ボーイスカウト年代になると、スカウト活動を通じて「間隔を広く取る」という習慣が身についてくるようです。
2日目午前はハイキングに出発です。隊長が提示する想定と課題に基づき班ごとに出発します。通常であれば朝から弁当を作ってハイキングに持参しますがコロナ対策スカウトキャンプでは弁当は作らない方法をとりました。
スカウトによる個人炊事では、ニチネンの固形燃料を使用しています。
この日の昼食メニューは「玉子うどん」です。個人ごとに仕分けた材料を班に配給し、スカウトが各自間隔をとって自分で調理します。
コロナウイルスは熱に弱く、食品を十分加熱(70度以上で一定時間)することでウイルスは死滅します。単に感染を恐れるだけではなく、どうすれば感染を防ぐことができるかをスカウト活動の中でスカウトに伝えることも大切です。固形燃料は店舗によっては大量に在庫を置いていない場合があるので、人数分そろえるには計画的に発注しておく必要があります。
午後のプログラムはダンボール箱でつくる薫製です。
ハイキングで高得点をとった班にはイノシシの骨付き肉が授与されました。
ちなみにイノシシ肉は奉仕の団委員が解体しました
キャンプファイアも広い間隔がとれるキャンプファイア場の確保が必要です。また、班のスタンツや踊りなども事前に班長に確認して密集・密接がないものにしなければなりません。
今回は感染対策に視点を置いて報告を書きました。
スカウト活動を通じてコロナウイルスについての正しい知識を身につけ、新しい生活様式で社会と向き合うことを学ぶことも大切だと思います。