ホタルは、小さな昆虫で、カブトムシやクワガタムシなどと同じ仲間です。
世界には約2000種類がいて、日本にはゲンジボタルやヘイケボタルなど、約50種類います。
今日みんなが見るホタルはゲンジボタルといいます。
ホタルを見る前に、ゲンジボタルの一生について少しお勉強しましょう。
ゲンジボタルがくらしているのは、水がきれいな小川などの周りです。
卵は、直径約0.5mmのボール形をしていて、水辺のコケなどに産みつけられます。
ゲンジボタルは、卵のときから光を出します。産み落とされたすぐ後から弱い光を出し、ふ化が近づくと、その光は強くなります。
20~30日すると、卵から幼虫がかえり、水の中に入ります。幼虫は、体長約1.5mm、その姿は、成虫とはまったくちがい、いも虫みたいです。
幼虫の食べものは、3~4cmほどのまき貝の仲間のカワニナなどです。
幼虫は、翌年の春まで水の中でくらし、その間に5~6回のだっ皮をして成長します。
その後、陸に上がり、直射日光が当たらず、やわらかくしめった土の場所を見つけると、その下にもぐり、さなぎになります。幼虫は陸に上がると腹の先が光るようになり、さなぎになっても地面の下で光っています。
さなぎになって10日ほどたつと、羽化して成虫になる。羽化したばかりは、まだ羽がやわらかく、羽が黒く、かたくなるまで土の中で3~4日過ごします。成虫が地上に現れるのは、5月下旬~7月上旬です。
1年近くを幼虫で過ごしたホタルだけど、成虫になってから10~15日ほどしか生きられない。その短い間におすとめすが出会って卵を産む。1ぴきのめすが産む卵は500~1000個だ。
ホタルが光るのは、おすとめすが、けっこんの相手をさそう合図だそうです。
ホタルが光るしくみは、カブ隊になってから教わってください。
ホタルの光り方は、種類によっても、おすとめすとでもちがうけれど、同じ種類でもすんでいる場所によって光りかたが違います。
ゲンジボタルは、長野県、新潟県、愛知県を境として、それより東では約4秒おきに光る。ところが、西側では約2秒おきに光る。人間の言葉に方言があるように、ホタルにも光の方言があるようでおもしろいね。
ゲンジボタルのように光を出すホタルは、夜活動するホタルですが、昼間活動するホタルもいます。昼間のホタルは光を出さず、においを出して仲間に合図を送っているそうです。